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歓迎されて [小説]

翔太の実家に到着した。
翔太の母が、ニコニコとした笑顔で愛を迎えてくれた。

「遠い所大変でしたね。わざわざありがとうございます。」
そう言いながら、翔太の母は部屋の中へ案内してくれた。
「お邪魔します。」
愛は、一礼をして案内された部屋の中に入っていった。

スッキリと片付いている広々とした部屋の中に、
ソファーが並んでいた。

”ここで‥翔太は育たんだ…”
愛は、部屋の中を見回しながら、
翔太の子供の時の遊んでいる姿を想像していた。

「愛~疲れたでしょう‥ゆっくり座って休んで…」
翔太がお茶を入れてきた。
「ありがとう。」
愛は、そう言いながらソファーに腰を掛けていた。
「そうですよ~気楽にしてくださいね。」
翔太の母が、お茶菓子をテーブルに置きながら呟いていた。

翔太も愛の隣に座り、続いて翔太の母もソファーに座った。
「愛~俺はここで育ったんだよ~あんまり広くないけどね。」
そう言いながら笑っていた。
「この子は、一番暴れん坊でしたよ‥笑」
翔太の母も笑っていた。

愛は、そんな翔太と翔太の母の会話を聞きながら、
温かい家庭を感じていた。

”このお母さんに育てられたから、
翔太はこんなに優しくて男らしいんだ…”
とつくづく実感していた。

「この暴れん坊の翔太が結婚したい…って言った時はびっくりしました。
こんな子の所にお嫁さんに来てくれる人なんているのかと思ってね。笑」
翔太の母は、嬉しそうに笑っていた。
「かあさん‥そんな暴れん坊…って言うなよ…笑」
翔太も笑っていた。

愛は、そんな親子の幸せそうな光景を、
微笑ましく見つめていた。
「こんな素敵な愛さんにお嫁さんに来てもらえるなんて‥
翔太、愛さんの事大事にしなくちゃいけないよ‥笑」
そう言いながら、翔太の母は席を立って行った。

愛は、とても幸せだった。
翔太の母にも大歓迎され、愛の中で緊張していた気持もほぐれ、
気さくな感じの翔太の母に好感を持っていった。

「翔太…気さくで素敵なお母さんね。」
愛が、翔太に呟いた。
「ありがとう。あんな感じのオフクロだから、
気楽にしてね。」翔太も笑顔で呟いてた。

翔太が育ったお家、翔太を育てたお母さん…
優しく気配りをしてくれる翔太のお母さんと、
心が落ち着き、打ち解けられる雰囲気に愛は安心していた。

そして、翔太はどんな子だったのだろう…
翔太の小さかった時の話など‥色々と話を聞いてみたい…
と思っていた。

明日は、翔太の父が入院している病院に行く。
結婚へ向けて、徐々に進展していくことに、
愛は幸せでいっぱいになっていた。

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