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離れたくない [小説]

優香の結婚式が終わり、家でのんびりとしながら、
昨日の結婚式でとても幸せそうな優香の笑顔を思い出していた。

「愛~行ってくるね~」とニコニコと笑い、
幸せそうな笑顔でハワイに新婚旅行に出発していった優香。
愛は美穂と見送りに行っていた。

”今頃、2人でハワイの新婚旅行…楽しんでるんだろうなぁ~”
と思いながら羨ましく思っていた。

私も…翔太と旅行に行きたい…
どこでもいいから翔太と2人で過ごしたい…

そう思いながら、隣でスヤスヤと眠っている
翔太の寝顔を見ていた。

昨日の優香の結婚式の後、2次会まで行って、
少しお疲れのようだった。

翔太はまだ起きてこない…
中々起きない翔太を覗き込みながら

”翔太…早く起きてよ…時間無くなっちゃう…”
と思いながら、翔太の寝顔を見つめていた。

今日は、翔太の帰国する日。
帰ってしまったら今度はいつ会えるのだろう…
そう思うと、愛は悲しくなって
涙がこぼれてきて止まらなくなっていた。

優香の結婚式で幸せそうな2人を見て、
愛は翔太と別れるのが辛くて仕方なかった。
そんな愛に気づいたのか、翔太が目を開けた。

「愛~起きてたの?」
慌てて、涙をぬぐおうとする
愛の顔を翔太が覗き込もうとしていた。

「うん。起きていたよ~」
頬に伝わる涙をぬぐいながら、愛は笑顔で呟いた。

「どうしたの?」
愛の泣いているのに気づくと、翔太はびっくりしたように、
呟きながら、愛の顔を自分のほうに向けようとした。

「なんでもないよ~ご飯食べよう~」
愛は、翔太の手を払いのけるように
ベットから立とうとしていた。

「愛!なんでもなくないだろう…どうしたの…」
翔太は愛の腕を掴んで離さなかった。
「翔太…」
愛は、翔太に腕をつかまれて、倒れ混んでしまった。

「愛~愛してるよ…」
翔太は、腕の中に倒れこんだ愛を力一杯抱きしめていた。

「翔太…帰っちゃダメ…ずっと一緒にいたい…」
愛は、泣きながら呟いていた。

「愛…」
翔太は、愛をもう一度強く抱きしめていた。
力強い翔太の腕の中で、愛はいつまでも泣いていた。

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