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2人で励ましあって [小説]

夜の8時過ぎくらいに美穂が帰ってきた。
「お帰り~」
「愛~ケーキ買ってきたよ~」美穂が言うと
「わぁ~い!ありがとう~」と言いながら、
愛は嬉しそうな顔をしてニコニコ笑っていた。

「お腹空いたでしょう‥
今日は寒いからシチューを作っといたよ~食べよう!!」
「愛‥ありがとう。」
「ビールでも飲む?」

「うん‥飲む…」
「飲もう!飲もう!」
「うんうん。」
シチューを食べながら、ビールを飲み始めた。

「愛~おいしいよ~」
「良かったぁ~」
愛は嬉しそうにニコニコ笑っていた。
「愛はいい奥さんになるね。」
「ありがとう~笑」

「翔太君幸せ者だぁ~いいなぁ~」
美穂はニコニコとしながら食べていた。
少しお酒も入ってきた頃、美穂は話し始めた。

「直人、クリスマスの時会いに来てくれて…
一緒にクリスマスを過ごしたんだけど…
なんかいつもと違うんだぁ…」
「うん。」

「最近、遠距離恋愛って心も離れていってしまうのかしら…って思ったよ~
電話しても折り返しくれないし、メールもくれない…
“会えないから、毎日メールか電話はしようね”って約束したんだけどね。」
「彼、仕事忙しいのかなぁ…」愛が言う。

「でも…忙しくてもメールは
そんなに時間かからないで送れるでしょう…」
「そうだよね。女の人はさぁ、おやすみ~元気?
と言う一言でも安心するんだけど、
それをわからない男性が多いんだってさぁ…」愛が言う。

「そうそう…ほんとそうだよね。」
「それで、仕事忙しいから落ち着いたらメールするね~って
言ってくれればいいじゃんね。」愛が言うと
「そうそう。そのとおり~」
美穂もうなづいていた。

「でもね。男性と女性の脳の違いみたいだよ……だから大丈夫だよ。
きっと仕事が落ち着いたら連絡くるよ。」
「うんうん」美穂が落ち着いたようにニコニコ笑っていた。

その後、食事をしながら2人の話は尽きなかった。
好きな人から連絡がないのは、とても辛いし、苦しいこと…
愛も今、翔太からあまり連絡がないことを寂しく思っていた。

「美穂~私だって、今翔太からあまり連絡ないよ~」
「え?なんで?」
「卒業だから忙しいみたいなんだ…」
「そっかぁ…」

「だから、私も美穂と同じ辛い気分。
お互い、励ましあって元気だそう!!」
「うんうん。」
「それじゃ~2人の寂しい気持ちにカ・ン・パ・イ!!」

愛が、ビールの入ったコップを手にとって大きな声で言った。

そして、2人でもう一度大きな声で”カンパ~イ”と言いながら、
2人は、寂しさを忘れるようにイッキ飲みをしているのだった。

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